こんにちは、Reoです。
今回は【セクステット・デーモン】という、「デーモン」にフォーカスしたデッキの紹介記事です。
実践回数が少なくまだ完成とは思っていませんが、方針はしっかり定まっていて、カード選定もある程度落ち着いたので、このタイミングでお披露目できればと思い、筆を執りました。
構築経緯
本題に入る前に、このデッキは復帰してから一番長い間愛用しているデッキなので、少しだけ構築経緯を話させてください。
なお、この章は飛ばしていただいてもデッキの内容は理解できると思います。
「デーモン」と YARDS
「デーモン」*1というテーマは、個人的に「YARDS*2」と密接な関係にあります。
ようやくできたー!
— Reo@YARDS (@reoasxdtmgt) 2018年8月14日
ソリッドビジョンシステムはもうちょっと技術が進歩しないと無理なので、「遊戯王の最強なりきりシステム」を作った! (すべて加工なしの実写) #遊戯王 #yugioh pic.twitter.com/39h1rvHmhy
もうすぐ4周年らしいですね。
YARDSを作成する中で、それを宣伝するための「すべての召喚法を達成するデッキ」を思案していたところ、「20th ANNIVERSARY キャンペーン」の一環で配布された「SPECIAL PACK 20th ANNIVERSARY EDITION Vol.1」にてデーモンの降臨
が登場し、「デーモン」が「オッドアイズ」を差し置いて全モンスターの種類 (儀式・融合・S・X・P・リンク) を網羅した初のテーマとなりました*3。
これに運命を感じ、すべての「デーモン」を召喚するデッキを考え始めました。今回はその集大成となる現在の構築になります。
ちなみに、下記のデッキとコンセプトは似通っていますが、YARDS宣伝用としての色は本デッキの方が濃いです。 reoasxdtmgt.hatenablog.com
RISING RAMPAGE の登場
上記の「20th ANNIVERSARY キャンペーン」を終えて間もない2019年4月13日に「RISING RAMPAGE」が登場し、キャンペーンの集大成としてでしょうか、下記の2枚が収録されました。
リンクメイル・デーモン リンク・効果モンスター
サイバース族/闇属性/攻2800/LINK-4(左上/左/左下/右下)
儀式・融合・S・Xモンスターのいずれかを含むモンスター2体以上
①: このカードが特殊召喚に成功した場合、自分のフィールド・墓地の儀式・融合・S・Xモンスター1体を対象として発動できる。相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力はターン終了時まで対象のモンスターの攻撃力分ダウンする。
②: EXデッキから特殊召喚された自分フィールドのモンスターは相手モンスターの効果の対象にならない。
③: このカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の儀式・融合・S・Xモンスター1体を除外できる。
リンクメイル・デーモン | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
セクステット・サモン 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①: 自分の手札・墓地及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、元々の種族が同じモンスター6種類 (儀式・融合・S・X・P・リンク) をそれぞれ1体ずつ選んで除外する。
その後、除外したモンスターと元々の種族が同じモンスター1体をデッキ・EXデッキから特殊召喚する。
セクステット・サモン | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
前者は「デーモン」でありながら、上記キャンペーンで登場したデーモンの召喚
のリメイクモンスターの種類を参照するテキスト*4を持っており、後者は「デーモン」とは直接の関係こそありませんが、デーモンを彷彿とさせるイラストが映っていて、なおかつモンスターの種類を参照するテキストを持っています。
フレーバー的に意識されていること、特に後者が「デーモン」たちを出す意義に繋がることから、このカードたちもデッキに投入することにしました。
デッキコンセプトと戦い方
デッキのメインコンセプトは全ての召喚法を「デーモン」で達成することです。本デッキで召喚を目指すモンスターは下記の通りです。
ひとまずは、上記モンスターを場に出力することを優先していきます。
しかし、単にそれだけではただの自己満足でしかありません。
以降は、セクステット・サモン
発動前と発動後に分けて、本デッキで想定している戦略を大まかに解説していきます。
「セクステット・サモン」発動前
デーモンの招来 シンクロ・効果モンスター
悪魔族/闇属性/星6/攻2500/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①: このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「デーモンの召喚」として扱う。
②: このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの「デーモンの召喚」を相手は効果の対象にできない。
③: S召喚したこのカードが相手によって墓地へ送られた場合に発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「デーモンの召喚」1体を選んで特殊召喚する。
デーモンの招来 | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
デーモンの召喚
のリメイクモンスター達は、一部を除いてデーモンの召喚
に耐性や能力上昇を付与する効果を持っています。そのため、横並びさせる意義のあるモンスターと言えます。また、正規召喚時のみとはいえ、③の効果で後続が保証されているのも地味にありがたい点です。
ヘル・エンプレス・デーモン 効果モンスター
悪魔族/闇属性/星7/攻2900/守2100
このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する悪魔族・闇属性モンスター1体が破壊される場合、代わりに自分の墓地に存在する悪魔族・闇属性モンスター1体をゲームから除外する事ができる。
また、フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、「ヘル・エンプレス・デーモン」以外の自分の墓地に存在する悪魔族・闇属性・レベル6以上のモンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
ヘル・エンプレス・デーモン | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
デーモンの呼び声 永続罠
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①: 自分の墓地のレベル5以上の悪魔族モンスター1体を対象として発動できる。手札から悪魔族モンスター1体を捨て、対象のモンスターを特殊召喚する。
デーモンの呼び声 | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
これらのモンスターを、「デーモン」の強みの1つ*5である蘇生カードを用いて、執拗に場に出力することが、序盤の戦い方になります。
「セクステット・サモン」発動後
幻魔帝トリロジーグ 融合・効果モンスター
悪魔族/闇属性/星10/攻4000/守4000
レベル10モンスター×3
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①: このカードが特殊召喚に成功した場合、またはこのカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターが墓地から自分フィールドに特殊召喚された場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
幻魔帝トリロジーグ | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
覚醒の三幻魔 永続罠
①: 自分フィールドの「神炎皇ウリア」「降雷皇ハモン」「幻魔皇ラビエル」の種類の数によって以下の効果を得る。
●1種類以上: 相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功する度に、自分はそのモンスターの攻撃力分だけLPを回復する。
●2種類以上: 相手フィールドのモンスターが発動した効果は無効化される。
●3種類: 相手の墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かず除外される。
②: 自分ターンに1度、自分フィールドにレベル10モンスターが存在する場合に発動できる。自分の墓地から永続罠カード1枚を選んで手札に加える。
デーモンの呼び声 | カード詳細 | 遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベース
本デッキにおいてセクステット・サモン
で特殊召喚するモンスターは幻魔帝トリロジーグ
です。
覚醒の三幻魔
で回収したリビングデッドの呼び声
でリンクメイル・デーモン
を何度も蘇生し、幻魔帝トリロジーグ
に対象耐性を付与しながら相手モンスターを弱体化、所謂ビートバーンの形で最後の詰めを行います。
デッキレシピ
2022年7月1日適用リミットレギュレーション準拠 www.db.yugioh-card.com
デッキの動かし方
1ターン目 (自分のターン)
手札に七精の解門
もしくは暗黒の招来神
と任意の手札2枚 (内1枚は墓地へ、もう1枚はデッキへ) を用いて、カクリヨノチザクラ
をサーチしながらスプライト・エルフ
のリンク先に森のメルフィーズ
とメルフィー・キャシィ
を用意します。
暗黒の招来神
から入れた場合、七精の解門
のサーチを混沌の召喚神
ではなく暗黒の招来神
2枚目にしておくと、森のメルフィーズ
の効果を発動するために取り除くX素材を暗黒の招来神
ではなくゾンビキャリア
にできる (墓地に既に暗黒の招来神
が存在する) ため、仮に森のメルフィーズ
が3ターン目に残ったとしても自由に動くことができます。
2ターン目 (相手のターン)
森のメルフィーズ
と虹光の宣告者
で1回ずつ、計2回妨害します。
本デッキでは、虹光の宣告者
を墓地へ送った方が後の展開的に都合が良いため、相手の急所へ妨害を入れることが必ずしも適切とは限りません。
まあとはいえ2妨害なので、スプライト・エルフ
を残してターンを返してもらえる状況が多く、そうなれば後述の上振れ展開も狙えます。
また、画像には入れていませんが、最中にメタルフォーゼ・カウンター
があると「メタルフォーゼ」モンスターにアクセスでき、悪魔の技
(暗黒の招来神
で条件達成) があると幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳
にアクセスできます。
3ターン目 (自分のターン)
展開図のスペースの都合で順番は分かりにくいですが、S召喚→儀式召喚→融合召喚の順に行うと、綺麗に3体が並べられます。
先のターンでスプライト・エルフ
が残ると、1ターン目で使用したユニオン・キャリアー
が蘇生できるので、デーモンの招来
にヘル・エンプレス・デーモン
を装備すると、デーモン達だけで 4000+3000+3000 の攻撃力を誇るようになります*6。
ここに+αで「メタルフォーゼ」モンスターをPスケールに貼ることができると、メインフェイズ2にヘル・エンプレス・デーモン
を破壊することでレベル6モンスターを都合4体分供給できるため、ランク6のXモンスターを2体並べることができます。
うち1体を永遠の淑女ベアトリーチェ
とし、トリック・デーモン
を落としてデーモンの呼び声
をサーチして次ターン以降の準備、もう1体をデーモンの超越
にすると、盤面にこそ揃いませんが、1ターン中にデーモンの召喚
のリメイクモンスターを4体とも出力できます。
また、スプライト・スプリンド
は自身を含めてモンスターのセルフ・バウンスが可能なので、場に残ってしまった「スプライト」モンスターや永遠の淑女ベアトリーチェ
を、デーモンの超越
のX素材を使って再利用できます。
採用カード紹介
上記で解説したパートは簡潔にまとめます。
三幻魔関係
初動を担当してくれつつ、最後の詰めの1ピースへのアクセス札でもあることが気に入っています。
サイドデッキのピリ・レイスの地図
を入れて初動のかさ増しはまだできると思うので、他に入れたいカードが増えたら調整してみたいと思っています。
デーモン
今回のメインテーマ。
トリック・デーモン
は永遠の淑女ベアトリーチェ
で落としたい都合とサーチしたいカードが複数ある都合で2枚、悪魔の技
は幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳
に早めにアクセスしてデーモンの呼び声
の条件を満たすために3枚入れています。
サイドデッキのデーモンの杖
はパーペチュアルキングデーモン
の効果を活かしつつ打点突破をしやすくなるカードなので、なんとかして入れたいカードです。
メタルフォーゼ
「デーモン」だけでは供給できないP召喚手段と、セルフ・ブレイク手段として用いています。上記では説明できていないので、分野毎に解説していきます。
P召喚手段とセルフ・ブレイク
デッキの動かし方のところでも出てきたように、ヘル・エンプレス・デーモン
を破壊する手段として用い、抹殺の邪悪霊
を回収したりデーモンの召喚
たちを蘇生することに使用します。
この用途なら、通常はメタルフォーゼ・スティエレン
を採用しないのですが、「スプライト」モンスターがEXデッキにいる都合、レベル2が必要と思い1枚だけ採用しました。
ドローギミック
あえて黄金郷エルドリッチ
を「メタルフォーゼ」内に分類しましたが、「メタルフォーゼ」モンスターのP効果で破壊した時に錬装融合
をセット、それを黄金郷エルドリッチ
で墓地に送れば、毎ターン1ドローができます。これでセクステット・サモン
のドローを狙います。
詳細は最後に少し話すつもりですが、デッキ総数が以前は60枚だったところが現在は40枚なので、体感かなり引きやすくなった印象です。
リソース回収
ティアラメンツ・メイルゥ
もあえてこちらに分類しましたが、2回目以降はメタルフォーゼ・カーディナル
を融合召喚する際に使用するためです。
メタルフォーゼ・カーディナル
の融合素材は「メタルフォーゼ」モンスター+攻撃力3000以下のモンスター×2です。
このモンスターを融合召喚するには、任意の「メタルフォーゼ」モンスターとティアラメンツ・メイルゥ
以外に、あとモンスターを1体必要とします。そこで、何度か出力したい永遠の淑女ベアトリーチェ
や「スプライト」モンスターたちを融合素材にすることで、EXデッキに戻すことができます。
融合素材とする任意の「メタルフォーゼ」モンスターとして、2回目以降は既に墓地に存在するメタルフォーゼ・カーディナル
を融合素材にすれば良いですが、1回目は何かしら供給する必要があります。
もちろん、このギミックは数ターン後を想定しているのでP召喚等で供給しても良いのですが、状況次第では1ターン目の七精の解門
で手札コストにしてしまっても問題ないと見ることもできます。Pモンスターは通常、墓地に落としたくないモンスター*7も多いですが、このケアができているのもデッキとして有り難い点だなと感じています。
その他
ほぼ解説済のカードであるため、実質採用検討中のサイドデッキの解説です。
終焉の精霊
: 除外ケア用に。「ビーステッド」があまりに蔓延る環境であれば採用したいところです。魔界発現世行きバス
:ティアラメンツ・メイルゥ
以外のリソース回復手段として、入れるかどうか迷うカードです。魔サイの戦士
: 2枚目の幻魔皇ラビエル-天界蹂躙拳
やトリック・デーモン
になり得るカード。迷宮城の魔神像
を検討していた時には採用していましたが、一旦抜いてしまった枠です。熱き決闘者たち
: 魔法&罠の除去が若干乏しいため入れたいカード。必要とあらば墓地リソースの回収も視野。彼岸の黒天使ケルビーニ
: 悪魔族デッキのため一応候補に入れていましたが、「スプライト」にかなり寄せたため最早出番がないかもしれません。魔界特派員デスキャスター
: 相性はかなり良いんですが、枠がないので入れられていない枠。メタルフォーゼ・カーディナル
のサイクルを諦めればワンチャンあるかも?
おわりに
以上、【セクステット・デーモン】のデッキ紹介でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
途中で少し触れましたが、以前のデッキは60枚デッキで下記のような感じでした。
レッド・リゾネーター
+V・HERO ヴァイオン
の組み合わせで「デーモン」たちを揃えていく方針で、初動に到達するまでのケアルートも色々あって気に入ってはいました。
ただ、現在の環境で戦うには些か遅すぎると感じ、現在の形に改築してみました。
「じっくり構えて戦う」以前の形からすると、早々に各種召喚法を達成してしまうことから「一発芸」感が強くなりましたが、宣伝用と銘打つのであればこれくらい早くても良いのかな、と最近は思えるようになりました。YARDS開発当初と比べるとデッキ構築レベルはかなり上がったと思うので、「じっくり」の方は別のデッキでやれば良いと今では思っています。
情勢は落ち着いたと思ったらまたぶり返して、を繰り返していますが、またいつかYARDSの機材を持っていってイベントができる日が来たら良いなと思います。
その時のデモンストレーションは、このデッキでやりたいです。
それでは、またね。
*1:「闇魔界の脅威」でカテゴリ化したテーマ。ちなみに、このテーマに所属している最古のモンスターは「デーモンの召喚」(「Vol.4」収録) ではなく「悪魔の鏡」と「デーモン・ビーバー」(共に「Vol.1」収録) のようです。
*2:Yu-Gi-Oh! AR Dueling System の略。筆者が趣味で作成した決闘演出システム。
*3:執筆時点 (2022年8月) でもおそらく唯一だと思います。
*4:なぜサイバース族なのかだけ未だに腑に落ちていませんが……
*5:雑多なモンスターが存在する昔からのテーマなので、強みは広く浅く散らばっています。まとまりがない、とも言えますが……
*6:このバトルフェイズ中に決着がつくのであれば、それはそれで各種召喚は行っており、「デーモンの召喚」関連カードの旨味を生かしていることになるので、問題ないと思っています。
*7:こと「メタルフォーゼ」においては、「メタルフォーゼ・ミスリエル」や「メタルフォーゼ・コンビネーション」が存在するので、そこまで痛手ではありません。